要望を出発点に、本質を考える。ECディレクターの向き合い方
こんにちは。TRYANGLEディレクションチームの小田です。
私たちが日々どのようなことを意識してディレクション業務に向き合っているかをご紹介します。
表面の要望から「本質的な課題」の見極め
まず重要なのは、依頼をそのまま受け取らないことです。
例えば「セールページのアクセス数が伸びていないのでレイアウトを変更したい」という要望があった際、ただデザインを変えるのではなく「アクセス数が伸びていないことによってどのような問題が発生しているのか?」「改修した後どのような行動をユーザーに期待しているのか?」を掘り下げる必要があります。依頼内容はあくまで“手段”であり、本来の“目的”が別にあるケースは少なくありません。

そのため「依頼の背景、解決したい課題」を把握した上で「依頼の実施が課題の解決に結びついているか?」を見直します。
「セール実施時の売上が上がらない」という問題が発生していた場合、セールページを改善する他に「商品一覧の二重価格やアイコン表示を見直す」「メルマガ以外にSNSなどでユーザーへの告知を強化する」等対応策は複数あり、扱っている商材、顧客の状態、サイトのアクセス状況等によって効果的な対策は変わってきます。
そのため、他に適切な方法があればその理由とともにご提案し、クライアントにとっての最適な課題解決方法を導くよう心がけています。
視野を広げ、「構造」を捉える
広い視野を持ち構造的な視点を持つことも大切です。
たとえば、「商品が売れない」という表面的な問題には、以下のような複数の要因が絡んでいる可能性があります。
- 商品構成が競合と差別化できていない
- ターゲットユーザーのニーズとのズレ
- LPや広告の訴求軸と実際の商品が一致していない
- サイト導線に離脱ポイントがある
これらを見極めるには、クライアントの事業方針やビジネスモデルの理解が欠かせません。
利益構造、流通チャネル、競合動向、業界トレンド、季節要因まで把握することで本質的な課題が見えてきます。
もう一つ重要なのが、エンドユーザーの視点と正確な現状把握です。
<エンドユーザーの視点>
クライアントの立場だけでなく、「ユーザーはなぜこのタイミングで離脱したのか?」「どこにストレスを感じているのか?」といった体験ベースの仮説を立てることが、的確な課題発見と改善へ繋がります。
<現状把握>
購入頻度、新規とリピーターの割合、リピート率、アクティブ会員数、ページ毎のアクセス数等、ユーザー状態を正しく把握することでサイトに訪れるユーザー像が見えてきます。
現状を把握することで「リピート率が高く、メルマガの開封率も高いのでステップメールの内容を改善してメルマガ経由のCVR向上を目指そう」といったように仮説を立てやすくなり、狙いを定めた上で効果的な施策を打つことが出来ます。
中長期視点でのゴールを見据える
短期的な成果も重要ですが、事業の未来を見据えて一緒に伴走していけるような関係性を意識しています。
今後のビジョンやお困りごとについて伺ったり、サイト改修後は効果測定の結果をご共有しつつ新しいご提案を行うなど今の売上を守るだけでなく、「この事業が数年後にどうあるべきか?」「今から仕込んでおくべき仕組みは何か?」という未来志向の視点を持って関わることで信頼を育み、より戦略的なパートナーシップへとつながっていくと感じています。
「まずは現状把握からしたいけど、データをどう見たらいいかわからない」「現状が悪いわけではないけど売り上げが伸び悩んでいる」「次の施策は何から手を打つべきか悩んでいる」「未来を見据えて協力出来るパートナーを探している」という方は是非一度弊社にご相談ください。